江戸時代の娯楽といえば「歌舞伎」が思い浮かぶ方も多いかもしれません。しかし大人から子供まで、庶民がしょっちゅう歌舞伎を楽しめるわけではありません。
当事の子供たちはどんな遊びをしていたのでしょうか?大人たちはどんな娯楽を楽しんでいたのでしょうか?
お祭りや花見、花火、見世物小屋、さらには遊郭まで、意外と多くの娯楽が存在していました。
なかなか遊び上手な江戸の人々、なかにはビックリするような娯楽もありました。そんな娯楽の意外な一面を覗いてみようと思います。
江戸時代も後期になると、縁日の露店などで太鼓や凧、スゴロクなどさまざまなオモチャが売られるようになりました。子供にオモチャを買い与えるようになったのは、この頃が始まりかもしれません。
しかし基本的には身近にあるものを工夫して楽しく遊んでいたようです。麦笛を作ったり小石でおはじきをしたり、折り紙やあやとりも楽しんでいました。当時流行していた芝居の真似をするお芝居ごっこも流行っていたようです。
江戸時代の農民は簡単に江戸の都会に行くことはできなかったので、あまり娯楽を楽しむには恵まれていなかったかもしれません。
そんななかでも一番の大きな娯楽といえば村祭りだったのです。村祭りでは、露天や芝居、見世物小屋、相撲興行などが行われたりしていました。
芝居や踊りの練習は数ヶ月前から仕事の後に集まってしますので、その時間が一番の楽しみだったのかもしれませんね。
見世物小屋にはいくつかの種類があり、珍しい動物、象、ライオン、虎、孔雀、ラクダなどを見せるものや、力技、軽業、手品、サーカスのような技術的なものまであり人気を博していました。
しかし、奇形の子供を見世物にしたり、誘拐され売られてきた子供をつかって残虐なことが行われたり、現代だったら誰もが反対して許されないようなことが行われるものも少なくありませんでした。
時代が違うとはいえ、なんとも考えさせられるところではあります。